Recoボード開発秘話

「不可能」と言われることだからこそ、
挑戦したかった。
「不可能」と言われることだからこそ、挑戦したかった。

Recoボードの誕生のヒントは、グループ企業のアクタのスタッフが訪れる展示会にありました。
イベント終了後に商品を紹介するポリスチレン(スチロール樹脂、PS)ボードで作られたパネルやポップ、
案内板が山ほど捨てられているのを、いつも目にするのです。

なんとかならないものか?

もったいないですし、再利用できるのなら、地球環境にも優しいはず。
そう思って、リサイクルのできる環境対応型のポリスチレンボードの開発をスタートしたのでした。

当時からこだわったのが100%リサイクル可能なポリスチレンボード。
1度使ったアクタ製のボードをリサイクルして、自社工場で再び利用できるように加工されたボードです。

使用されたボードは、われわれアクタの自社工場でRecoボードの原料に戻し、同じボードとして加工する仕組み。
プラスチックという資源を循環させれば、資源の無駄遣いはなくなるし、廃棄物の発生も防げると思ったからです。

しかし、従来のポリスチレンボードのパネルは使い捨てが前提でした。
印刷した紙を接着剤でボードに貼り付けてつくられていますから、
再利用するために異素材をそれぞれ分別する必要があります。
これは手間とコストが膨大になりますから、現実的にはリサイクルが不可能です。

ただ「不可能」と言われることだからこそ、挑戦したい。
どうしたら実現可能か。
アクタ内で何度も議論が交わされました。

「不可能」と言われることだからこそ、挑戦したかった。
脱プラスチックという従来の発想を転換
そして1つの結論に行き着きました。
「すべてをプラスチックにすればいいんじゃないか」と。
脱プラスチックという従来の発想を転換し、ボードも、文字や絵などを印刷する従来紙であった部分も、
すべてポリスチレンにすれば、同じ素材だから分別の必要もなくて再利用ではないか、と。

接着剤は一切使わず、リサイクルの妨げにならないインクを使用することにしました。
こうして、分別することなく、Recoボードの原料にリサイクルすることが可能になったのです。

じつは、ポリスチレンボードは広告用として使用できる品質でつくるのはとても難しい製品です。
日本でも平らなボードをつくることができる会社は、片手で数えるほどしかありません。
アクタの工場スタッフは試行錯誤を繰り返しながら、
リサイクル材を入れながらも平滑性のあるボードを安定してつくり上げることに成功しました。

Recoボードの完成した2010年、ボード事業部は東京に進出し、
Recoボード事業の全国展開を本格的にスタートしたのです。

脱プラスチックという従来の発想を転換